設計集団閃(那覇市)

2010年9月7日
代表 松田幸吉さん

代表 松田幸吉さん

     
     
     
     
     
     
     
     
     
     

Q、建築士を目指した動機を教えて下さい。
中学のときに父親が建築に進んではどうかと提案してきたのがきっかけでした。父親は別に建築関係の仕事をしていたわけではなかったんですけれどね(笑)。その通りにやってみようかと思い立って、建築の大学に入りました。

     

Q、「閃」という名前の由来を教えてください。
「閃」は文字通り「閃き」のことです。閃きは建築にとって一番大切なものだと思っています。なので日頃から感性を磨くための努力は欠かしません。なかなかアイデアが浮かばないときは、何度も現場に足を運んで閃きを得ることもあります。

     

Q、東京の物件と沖縄の物件にはどんな違いがありますか?
     東京の物件は色がしっとりと落ち着いているものが多いですね。だからそのスタイルをそのまま沖縄に持ってくると、暗い建物にしか見えなくて、あまり面白くないと思います。沖縄の物件は鮮やかな色のものが多くて、サンフランシスコみたいな感じかな。     
     土地によって合う建物はそれぞれ違います。ヨーロッパでは石や粘土、日本では木材というように、昔はその場所でとれる材料で建物をつくったのですが、今はコンクリートが出てきたおかげで、世界中どこでも同じものがつくれるようになったんですよね。     
     建物にも流行がありますが、最近は家の周りを囲う手法(エンクロージャー)の建物が増えた気がします。でも、建築は地域に向かって開いているべきだと思うんです。

     

Q、思い出深い作品を教えて下さい。
国立沖縄青年の家の食堂棟です。急勾配の斜面になっている土地だったので、斜面をどう活かすかというところで工夫をこらしました。離島で周りに産業廃棄物を捨てられるところが無く、基礎を掘る段階から、捨てる土をなるべく出さないようにする必要がありました。いろいろと工夫しなければいけないところが多かったので、思い出に残っています。

外観

外観

外観

外観

内観

内観

     
     
     
     
     
     
     
     
     

Q、設計へのこだわりや心がけていることを教えて下さい。
     場所性を重視します。その土地が持っているエネルギー性みたいなものを最大限に引き出せたり、地域と一体になるような建物づくりを目指しています。設計するときには周りの自然環境や雰囲気との調和を頭に入れています。たとえば、沖縄の西日は強くてきついので、それを「いかに避けるか」ということだけを考えがちですが、家には適度な光を入れたいし、風通しも良くしたいですよね。そういう自然のものをどう建物の中に取り込んでいくか、ということをいつも考えます。

     

Q、これから住宅を建てる人へのアドバイスをお願いします。
     住宅は一生き物であり、一点物です。後悔しないように設計側と一緒になって、自分が好きな、飽きのこない空間をつくって欲しいですね。建て売りの既製品は建物が最初にあって、それにライフスタイルを合わせていきますが、一点物はライフスタイルの方に建物を合わせていくかたちになります。なのでプランの打ち合わせは時間をかけて、自分の希望をどんどん挙げるようにしてください。     
     それと、住宅は広い空間だけをつくっておけばいいというものではありません。人間の心理状態は面白いもので、気分がハイになっているときは広い場所に行きたがりますが、落ち込むと片隅に行こうとするんですよ。毎日ずっとハイならいいのですが、人間の感情には波がありますよね。だから自分だけの場所、隠れ家的な空間が家には必要になります。そういう要素も大事にしてください。